2010年8月9日(月)
毎年この時期なると核廃絶に向けた声明などが発表される。
今年はアメリカの駐日大使や国連の事務総長が初めて広島入りした。
しかし、そこで語られた言葉はいつもと同じ『決意表明』にすぎなかった。
現在、イランの核開発に対する制裁決議が国連や各国独自で行われようとしている。しかし、イランはNPTに加盟しており、今まで何度も核査察を受けてきた。その結果は必ずしも真っ白とは言えないまでも黒からはかなり遠いグレーだ。そして、一貫して核開発は医療用などの平和利用に限っていると発表している。
一方、世界にはNPTに加盟せず、公然と核兵器を開発している国がいる。インド、パキスタン、北朝鮮だ。
これらの国はNPTという核仲良しクラブに反発し、公然と核実験を行っている。当然ながらこれらの国は国際的に非難されており、北朝鮮はその過激な手法から制裁を受けている。
しかし、核兵器といえども物理原理を応用した兵器である。どの国でも理論的に製造は可能だ。
アメリカでオバマ政権ができ、核廃絶への気運が高まっているが、その一番の障害になっているのがNPTに加盟せず世界の公然の秘密と言われる、100発以上の核を保有していると見られているイスラエルだ。
NPT加盟国で核を保有している国は、冷戦時代にお互いの不信感から核を持つようになった。そのため、冷戦構造が崩れた現在ではその存在意義が薄れ、管理維持に莫大なコストがかかる核兵器の廃絶に向かうのは自然の成り行きとも考えられる。
しかし、非NPT加盟国の核はそれとは異なっている。特にイスラエルは明確に敵国を想定しており、相手国が核開発を行う兆しが見えたとき、先制攻撃まで行っている。非常に過激な行動を過去に起こしている。
そして一番の懸念は、イスラエルが核実験を1回も行っていない点だ。
自国開発の核兵器には必ず実際に作動するか実験が必要だ。また、実験を行う事により核保有を内外に認め、抑止力として利用する事もできる。その実験を行っていないという事は、確実に作動する完成した兵器を持っている事になる。
おそらく、イスラエルは何度も行われた中東戦争のどさくさにまぎれてアメリカから核を入手したと思われる。
核査察も受けず、その気になれば先制攻撃も辞さない過激なイスラエルに対し、アメリカはもちろん、国連も何の行動を起こしていない。
この、世界で一番核を武器として使う可能性のある国に対して沈黙を続けているうちは、核廃絶は夢物語だろう。
事あるたびに『唯一の核被爆国』を連呼する日本も、もの言わぬ国の一つだ。
核廃絶を真剣に考えているのかはなはだ疑問だ。
世界がイスラエルの核について語り始めた時が、本当の核廃絶への始まりだと思う。
毎年この時期になるとその事を思い知らされる。
Amazonの核兵器の検索結果
楽天市場の核兵器の検索結果
トラックバック数:0、コメント数:2
このエントリーにコメント、トラックバックをする