いのちの食べかた、しっかり見てきました
2008年4月10日

先日シアターキノで「いのちの食べかた」原題:OUR DAILY BREADを見てきた。
いろんな意味で現代の食というものを考えさせてくれるすばらしい映画だと思う。
全くナレーションがなく、シンメトリーの構図が多く、一瞬スタンリー・キューブリックの映画かと思ってしまうほどだ。
人が生きていくために必要なこと
毎日、朝、昼、晩と食べていると、消費することに関してはいろいろ気づくことも多いが、その食事の原材料がどのようにして作り出されるかということについてはあまり気が回らないと思う。
この映画の原題は「OUR DAILY BREAD」(われら日々の糧)で聖書に出てくる言葉ということを知ったが、人が生きていくことの業を改めて感じさせてくれるすばらしい映画だと思う。
結局のところ人間も動物であり、他の生き物の犠牲がなければ自信の存在が継続しなくなる。現代の生活はこの一番根源的なところから人間の目を逸らせてしまった。
我々が生きていくのにいったいどれだけの犠牲が払われているのか、それをこの映画は無言で訴えている。自らの手で自信の存在のために他のものを犠牲とする事が少なくなった今、この映画はその事実を思い起こさせてくれる。
頭では判っているが、我々の日々の食事がこの映画に出てるような人たちの存在があってこそ成り立っていると思うと、消費期限が1日過ぎただけの食材を捨てたり、買って来た材料を忘れてしまい冷蔵庫の肥やしにしてしまったりする行為が、いかに彼らの労働をないがしろにする行為であるということをしっかりと胸に刻む必要があると思う。
もちろん、この「いのちの食べかた」に出てくることは日本でも行われている。日本の現状を伝える日本版のようなものがあればいいのだが。
最後に一つだけ難点を言えば、映画の題名だろう。ここはやはり原題の訳である「われら日々の糧」でよかったと思う。宗教的すぎるかもしれないが、この映画はそれだけのものを持っている。






