限界集落を作ったのは誰か
2008年5月24日(土)
今日の北海道新聞によると、北海道の調査で住民の半数以上が65歳以上で近い将来に消滅の恐れがある限界集落が、道内のすべての集落のうち9%にあたる570ヶ所になっている
とあった。
さらに現在住民の半数以上が55歳以上で10年後に限界集落となる数はその4倍で、全体の三分の一を超える。
北海道はこの調査結果を詳しく分析して今後の過疎対策に反映させるとのことだ。
現状を分析し、その結果を対策に反映させるのは当たり前だが、そもそもこんなことになってしまった原因はどこにあるのかという事もしっかりと分析してもらいたい。
限界集落がますます増えていく事について常々思っていることがある。
人は動けるうちは便利な場所、仕事のある場所に自主的に移り住む。この動きは旧国鉄がJRとして分割され採算の悪い地方ローカル線を次々と廃止し、利益を生む大都市間の利便性のみを追求したことによりますます加速されたのではないだろうかという事だ。
国のインフラに利潤を追求した当然の成り行き
Wikiの日本国有鉄道によると、旧国鉄の経営が悪化したのは労使問題の多発や、新幹線整備が政争の具に使われたり、運賃決定に国会の承認が必要など、柔軟な運営が出来なかった事をあげている。
結果として国鉄はJRに分割、民間移行し利潤を追求する株式会社となった。裏に何があったか知らないが、今から見れば国鉄が自己改革を行わず安易な民営化を選んだように見える。
その結果地方ローカル線に何が起きたかは明らかである。
その多くはまだ住民が住んでいるため、採算が取れなくともすぐに廃止など出来る訳も無く、第三セクター方式などでなんとか生き延びていたが、地方に赤字を負担する体力が無くなると次々と廃止されていった。
その間に若い働き手は次々と都会へ出てゆき、結果として地方に残ったのはジジババだけが住む集落となってしまったのではないだろうか。
そしてもう一つのインフラ『郵便』が民営化された。この次に来るのはアナログテレビ廃止である。ますます地方は住みにくくなってきた。これではまるで地方が吉幾三の俺ら東京さ行ぐだ状態になってしまう。北海道ではこのような限界集落が後10年で4倍に増えるのだ。
単に限界集落が増えただけではない。ローカル線は人だけが乗るものではない。物流の血管としても機能していたのだ。鉄道の代わりにトラック輸送が増えたが、利便性は増したかもしれないがコストが上昇した。二酸化炭素の排出量も増えたろう。元に戻そうにも今となっては鉄道の敷設からやり直さなければならない。ようするに逆戻りできないのだ。
話題はちょっと変わるが、食料自給率の向上が叫ばれているが、今更地方で農家を志す者などこんな状態では出てくるはずが無いではないか。
調査結果を踏まえて過疎対策を考えるだと?一番効率の良い解決策がある。何もしない事だ。時間が経てば限界集落は消滅集落となるからだ。後期高齢者医療制度という大変立派な制度も出来上がった事だし。
いったいこの国の政策はどこに目を向けているのだろうか。新聞を読んでふとそう思った。






