多分達成出来ない温室ガス削減の中期目標
2009年6月12日(金)
温室効果ガス削減の中期目標を発表する麻生総理の記者会見動画(YouTube)
なぜか埋め込み出来なくしている。
10日の夕方、麻生首相が地球温暖化防止のために、2020年の温室効果ガス排出を2005年比マイナス15%(1990年比マイナス8%)とする記者会見を開いた。
私は問いたいことがあり、札幌で開かれた地球温暖化対策の中期目標に関する意見交換会に参加したが、その時は指名されず、質問をすることが出来なかったので、今回の記者会見でもしかしたらその答えを聞けるかと思ったが、残念ながら麻生首相の口からは聞くことができなかった。
その問いとは、1997年に京都議定書が採択され、12年が経過しているにもかかわらず、2012年までに1990年比でマイナス6%削減という目標達成がほぼ絶望的な状況にある事の原因分析だ。
京都議定書の目標は、2012年に1990年比で、いわゆる真水での二酸化炭素排出量はプラス0.6%とし、これを排出量取引や森林吸収などで相殺し、結果的にマイナス6%にするというものだ。
しかし、今回の記者会見を見ると、この京都議定書のプラス0.6%さえ絶望的なのに、そのわずか8年後の2020年に排出量取引を含まずに2005年比マイナス15%(1990年比だとマイナス8%)という途方も無い目標をぶち上げている。
しかも当初のマイナス14%からさらに1%上乗せしている。
この1%については『なんだ、簡単に1%なんて思わんでください。1%かけると経費だけで10兆はかかるんですよ。』とすごんでみせる有様だ。(記者会見の20分45秒頃)
1997年に京都議定書が採択され、8年たった2005年ですらプラス0.6%どころかプラス7.7%になっている現状の分析を一言も説明せず、どうしてこのような目標設定が出来るのか全く理解に苦しむ。
地球温暖化問題は搾取の道具と化している
もっと理解に苦しむのは、日本も含め世界の指導者は本当に温暖化により、IPCCにより予想される被害を食い止めるために、二酸化炭素の排出量を減らそうとしているのかという事だ。
二酸化炭素が地球温暖化の原因とするならば、内閣官房の地球温暖化対策の中期目標についての2ページ目に各国の二酸化炭素排出量の割合が出ているが、これを見て明らかなように、先進国にどんなに過激な削減目標を課しても、途上国が排出量を削減しなければ二酸化炭素の総量は減らないという事だ。
本当に地球温暖化を防止するために二酸化炭素排出量を減らさなければならないなら、一刻も早く途上国の排出量を削減しなければならないのは明らかだ。
だがしかし、途上国側は今の温暖化の原因を作った二酸化炭素を排出したのは先進国であるとし、その責任を取らせるために極端な削減を要求をしてくるし、先進国側は排出量取引で見掛け上の削減を行おうとしている。
どこの国も真に有効な二酸化炭素排出量削減のためのまじめな提案を行っていない。
今必要なのは、直ちに日本を含めた先進国の省エネ技術を途上国に無償で提供し、速やかに二酸化炭素の排出量を削減する事だ。
日本の場合は、今後財政健全化のための消費税のアップが控えており、今回の中期目標を実現しようとすると可処分所得が減り、光熱費が上昇する事が判っている。
中期目標を達成出来ないとペナルティーを科せられ、無理矢理高額な低炭素排出製品に買い替えを迫られる状況になるかも知れない。
そうなると我々の生活はお先真っ暗だ。(文字通り灯火管制が復活するかも知れない)
10兆円をかけて世界の排出量の4%しか占めていない日本の排出量を、14%から15%削減する事は全く無駄だ。中国に10兆円で鉄工所を作った方がよっぽど効果があるのではないだろうか。
こんな状況ではおそらく、二酸化炭素削減で利を得るのは企業だけではないだろうか。
そして、人類起源の二酸化炭素が、地球温暖化の原因と真剣に考えているのは馬鹿な国民だけで、各国の指導者はそんな事をおくびにも出さず、環境に優しい企業と結託し、税金を巻き上げようとしているだけではないかと考えてしまう。








コメント(3)
サイト: http://mn-nishi.at.webry.info/
トラックバックありがとうございました。
私は温暖化そのものに疑問をいだいている人間ですが、これからも時々拝見させていただきます。
札幌は素敵な街ですよね。
サイト: http://www.my-sapporo.com/
箕輪伝蔵さん、コメントありがとうございます。
私も温暖化には疑問を持っています。
札幌の気温ですが、100年ほど前と比べると確かに上昇しています。
札幌の気温のグラフ
しかし、このグラフを見て判るように上昇の具合は一定ではありませんし、札幌という点のデータでしかありません。
そして過去にさかのぼれば人類とは無関係に気温は上下を繰り返しています。Wikiのグラフ
地球が人類活動により温暖化しているという人達にはぜひこの原因を説明してもらいたいです。
サイト:サイトなし
今月発売の雑誌”世界”に気候ネットワークの浅井代表が論文を寄せて、中期目標を批判しています。その中にパブコの出席者についても書かれています。また同誌に斉藤貴男氏が”民意偽装”というタイトルで連載を始めています。ご紹介までです。