北極海の氷が無くなる日
2008年3月24日(月)
北極海の氷が毎年減少しているというニュースをよく耳にするようになった。
平成19年に発表された気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第4次評価報告書 第1作業部会報告書(自然科学的根拠)によると、北極海の晩夏における海氷が21世紀後半までにほぼ完全に消滅するという新見解が盛り込まれた。
北極海の氷が無くなると直ちに海面上昇には繋がらないと思うが、北海道新聞の記事によると別の解釈があるようである。
それは今まで氷に閉ざされていた北極海を自由に船で航行出来るようになり、欧米間の往来がスエズ、パナマ運河を経由せずに大幅に短縮される事と、今まで手つかずであった北極海海底の原油と天然ガスの採掘が可能になる事をさす。
最後の地下資源とも言える北極海の天然ガスや原油に手をつけるという事は、エネルギー資源を本当に使い切ってしまう可能性が出てくるのだ。
悪夢のシナリオとなるのか
北極海の氷が無くなる事の影響は、ヨーロッパに急激な気候変動を起こすかもしれない。
それは北極海の塩分濃度が低下する事により、熱塩循環と呼ばれている全地球的な海水の循環システムが停止又は低下するかもしれないからだ。
これによりメキシコ湾流が流れなくなり、ヨーロッパは寒冷化するかもしれないのだ。
おそらくそのような事態になる頃は中国やインドなどのエネルギー消費量は今とは比べ物にならないほど増えているだろうし、残り少ない天然エネルギー資源を人口に合わせて均等に行き渡らせる政策、または戦略が出来上がっているとしたらヨーロッパはとんでもない状況に追い込まれてしまうだろう。
気候の激変により農業が壊滅的な被害を被ってしまうかもしれないし、食糧難から大規模な難民が発生するかもしれない。しかも天然エネルギー資源は枯渇しかかっているのだ。
そのような追いつめられた状況において最後の地下資源となっているであろう北極海の資源開発に手をつけたら、エネルギー資源の奪い合いが間違いなく起こると思う。そしてそのためにさらにエネルギーの消費が加速し、本当に地球上から天然エネルギー資源が無くなってしまうという悪夢のシナリオを想像してしまうのだ。
現在地球温暖化防止のための様々な取り組みが考えられているが、その多くはこれから先進国並み利便性を目指している中国を筆頭とする世界のほとんどの国からの支持が得られているとは言い難い。
原因ははっきりしている。我々がエネルギー資源を使い放題にして手に入れた便利さを捨てもせずに、これから発展しようとしている国々に対して節約を申し入れているようなものだからだ。
悪夢のシナリオを現実のものにしないためにも早急に我々のエネルギー消費型社会を見直し、そのためには多少どころか多大な不便さを被る事になってでもこれから発展しようとしている国々の見本となるようなライフスタイルを目指さないといけないと思う。





