2011年7月22日(金)
電力の供給能力は需要分(消費分)を絶対に下回ってはいけない。このことは脱原発を強行に進める人たちも了解してもらえる事だと思う。需要分をまかなえない供給能力しかないのなら、計画停電するしかない。計画停電が前提の生活を、今の日本で認める人はいないだろう。
電力需給でいつも言われる事は、電気は貯めることができないので、ピーク消費+突発事故対応時の余裕+電圧、周波数の安定のために数パーセントが供給能力として必要というものだ。
この中で、電気を貯めることができないというのは、電気を電気の形で貯めることができないという意味だ。
別な位置エネルギー(揚水発電)や化学エネルギー(蓄電池)、運動エネルギー(フライホイール)に変えれば保存が出来る。
2011年9月19日追記:超伝導コイルやコンデンサには電気を電気の状態で貯めることができるが、実験室レベルの話
脱原発をすすめて、今後、電力の供給能力を短期間にこれ以上増やせないとすると、夏の昼間のピーク消費時をどうするかが毎年問題となる。
私は、夜間は供給能力に十分な余裕があるので、この間の電力を何らかの方法で蓄電し、昼間に使うことが一番の近道だと思う。
不足分を太陽光や、風力に頼るのには不安定すぎる。ついこの間、台風6号が四国本州方面を通過したが、進行スピードが遅いので、太陽の出ない時間と、強風が吹いている時間が長時間続いた。こんな状況ではまともに発電できないし、強風で設備が破壊されることも考えられる。
それでも、台風の影響は全国的なものではないので、他の地方から供給すればいいかもしれないが、東日本と西日本の周波数問題がなかったとしても、それを実現するためには送電設備の大幅な容量アップが必要だ。これは簡単な事ではない。
そんな大規模な設備投資をしなくても、各家庭や事業所で、夏の昼間数時間をしのげる蓄電設備があれば事が足りるのではないだろうか。
家庭に限れば、止まると困る冷蔵庫と。昼間に一番動くエアコン分を考えれば良い。この2つの家電のみを昼の数時間、夜の間貯めた電力で動かすことができればピーク電力の問題は解決できるのではないか。
家庭用だとやはり蓄電池となるだろう。家中の全ての家電を24時間動かす訳ではないので、容量も少なくてすむ。
冷蔵庫が150w、エアコンが400w消費するとして、各1台ぶんを5時間まかなうためには2,750whの容量があれば良い。
今のところ家庭用蓄電池の価格はかなり高いが、勝手に太陽光パネルを設置できない集合住宅にも導入が出来る。これは大きなメリットだ。
現状の送電設備や発電設備に手をつける事なく、どの家庭でも利用できるなら需要は十分ある。
エコだ、環境に優しいなどと言っておきながら、結局、補助金と電力買い取り制度がなければ普及できない太陽光発電は絵空事だ。
以前、NPOが行った太陽光発電の説明会に参加したことがあるが、そこで聞かされた本音は、「今、小金があるのなら、太陽光発電をやった方がいい。政府が電力を買い取ると言っているので、絶対に儲かる。」と言うものだった。
現状では集合住宅に住んでいる人が太陽光発電を行うのは困難だ。要するに一軒家を建てていて、数百万の小金がある人だけが太陽光発電を行うことができる。金持ちの投資話とたいして変わりない。
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