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イージス艦と漁船の衝突事故

2008年2月19日に起きた最新鋭イージス艦あたごとマグロ漁船清徳丸の衝突事故である。いったいあたごは何をしていたのだ?漁船の側が回避すると思っていたのだろうか?

あたごの衝突事故を業務上過失致死で起訴するのか

2009年3月21日(土)
少し古いが、3月8日に横浜地検がイージス艦あたごと漁船清徳丸の衝突事件に関して、衝突前後の当直士官を業務上過失致死で在宅起訴する方針を固めた、と報道された。
最終的には最高裁と協議して、月内に立件するとなっている。そろそろその時期が近づいてきた。

海難審判では個人の責任は問われなかったが、今度は刑事裁判で個人の責任が問われる。
海難審判の場合、裁決に不服がある場合でも、指定海難関係人側は二審請求出来ない事になっているので裁決は決定したが、今度は刑事裁判だ。
裁定後の記者会見で前艦長の船渡一佐が見せた態度を考えると、今回は船渡一佐は起訴されていないが、相当長期間にわたって裁判が行われるのではないだろうか。
二人の主張する意見に注目したいと思う。

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あたご衝突事故の海難審判裁決

2009年1月24日(土)
あたごと清徳丸衝突事故の海難審判の裁決は、今度は予定通り22日に行われた。
結論から言えば妥当な内容だと思う。
裁決速報はこちらから。
あたご側に主因があると認めつつ、清徳丸にも衝突回避の行動をとらなかった事も指摘しているからだ。
さらに、主な原因はあたご側の監視不十分とした上で、衝突直前の清徳丸の右転についてはとっさの衝突回避動作と解するのが相当とし、しかもあたご側の主張である「清徳丸が右転しなければ、清徳丸があたごの後方を通過した」と主張するが、根拠の航跡図は合理性に欠け、主張は認められない。とまで言い切っている。

今回の裁決で重要なのは

衝突は連絡・報告や見張り態勢に複合的な要因があって発生しており、総合的に改善し、実効ある取り組みをしなければ再発防止は図れない。従って、個人の指定海難関係人には勧告しないが、第三護衛隊組織全体に勧告するのが相当だ。

とした点だろう。要するに組織として問題があると言う事だ。
(引用は北海道新聞1月23日朝刊31面より、要旨全文はこちらから

海難審判は裁決に不服がある場合でも、指定海難関係人側は二審請求出来ないことになっているらしいので、これで終わると思われる。
この事故はあと刑事事件としての扱いが残っているが、そちらは衝突時の当直士官長岩三佐と、衝突前の当直士官後潟三佐が業務上過失致死で書類送検され、横浜地裁が捜査を進めている。

だが、問題は裁決が出た後の船渡一佐の態度だ。

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海難審判の裁決日は延期になったのか

2008年12月18日(木)
今月初めに新聞各紙などで、イージス艦「あたご」と「清徳丸」の衝突事故の海難審判の裁決日が16日に行われるように調整されていると報道されたが、まだ何も発表されていない。
何らかの調整で遅れていると思われるが、この遅れに関してどのメディアも報道していないようである。
何か新しい新事実が見つかったとは思えないが、遅れに関する報道が何も無いのが気にかかる。

この事故が起きたのは2月19日だ。もう10ヶ月ほど経った。当時は最新鋭のイージス艦がなぜ漁船と衝突してしまったのかと、かなり騒がれた事件であり、当ブログでもカテゴリーを設けて継続的に関心を払ってきた。
その一応の区切りとも言うべき裁決が、予定日をすぎても行われないというのはかなり異常な事態と思うがどうなのだろうか?
年内にはなにか動きがあるかもしれないが、今後も注視していきたい。

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最善の回避動作をとらなかったあたごの方が悪いだろう

2008年10月30日(木)
21日に開かれた海難審判で海上自衛隊側の補佐人が清徳丸に事故の主因があった。海自側への審判所の勧告は必要ない。と事実上の無実を主張したそうだ。
だが、事実としてのあたご側が清徳丸を右舷に見る位置を航行していたことは否定せず、あたご側の監視が不十分な事は認めた。
その上で衝突の原因は午前4時1分までに清徳丸が右転を始め、4時5分に大きく右転し、加速したのが主因と主張して、あたご側のみに回避義務があることを否定し、双方に最善の回避動作を求める『船員の常務』を適用すべきと反論したらしい。(太字引用:北海道新聞10月22日の切り抜き記事はこちら

この主張はどうもおかしい。双方に最善の回避動作を求める『船員の常務』を適用すべきというなら、なぜあたごは衝突直前まで自動操縦のまま直進していたのだ?自分の側は何も行っていないではないか。
これでは清徳丸に気づいていたが、そのまま直進するのが最善の回避動作と判断したということになってしまうではないか。
だがこれは違う。艦船事故調査委員会の中間報告では複数の灯火を確認しながらそのまま直進を続け、衝突直前にようやく清徳丸と思われる船を確認し、両舷停止と後進一杯が指示されたことが報告されている。とても最善の回避動作を取っていたとは思えない。
結局どのように言い逃れしようとも漁船と思われる灯火を確認しながらも、あたごは危険な状況になることを想像もせず、漫然と直進したことには変わりなく、清徳丸が直前に回避行動を取ったのに間に合わなかったのだ。最善の回避動作を取ったのはあたご側ではなく清徳丸側だ。

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クジラ型潜水艦?

2008年9月23日(火)
14日にイージス艦あたごが『発見した』潜水艦はどうやらクジラのようでした。

防衛省によると、同日午前6時56分ごろ、あたごが足摺岬の南南西57キロの海面から潜望鏡のようなものが出ているのを発見した。 あたごは追尾を始めるとともに、ソナーなどで捜索。海自や米海軍に該当する潜水艦がないことから、海自は国籍不明の潜水艦と断定した。

太字は47NEWSから引用。そして21日には

高知県・足摺岬沖の豊後水道周辺で国籍不明の潜水艦が領海侵犯したとされる問題で、防衛省・自衛隊はクジラを潜水艦と見誤った公算が大きいとの見方を固めた。複数の関係者が20日、明らかにした。ただクジラと断定できる「証拠」もなく、結論は迷宮入りになりそうだ。・・・中略・・・ 関係者によれば、具体的には、ブリッジの外にいた砲術長が約1キロ先に潜望鏡らしきものを目視で発見。約10秒間見た後、そばにいた艦長に伝え、艦長は水面下に消えかかった潜望鏡らしきものとその影響で波打つ水面を確認した。

と発表した。太字は47NEWSから引用

『発見』当初は

防衛省防衛研究所の元研究室長平松茂雄氏も「領海内に入られたのは、お粗末。事前に察知できず、追尾もできなかったとすれば問題。たるんでいるとしかいいようがない」と批判する。「日本の周辺海域は中国の潜水艦がどこにいてもおかしくない」とした上で、「中国の潜水艦は音が大きく探知しやすいといわれてきたが、能力が上がってきている。海自の探知能力を試したのかもしれない」と話した。

などとも報道されていたが、報道さている事が真実だとすれば、あたごのフライングと言うことになり、またしても海上自衛隊の赤恥をさらしてしまったことになる。太字は時事ドットコムより引用

それにしても一連の報道を振り返ると、意図せずとも日本のぶざまな防衛機能を全世界に発信した結果になり、第三国は何もせずにおいしい情報を得たことになる。

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あたご衝突の海難審判が始まった

2008年9月6日(土)
9月4日からイージス艦「あたご」の衝突事件の海難審判が始まった。
だが報道によると、被告に当たる衝突時の当直責任者の長岩三等海佐は清徳丸の右転によって新たに危険が生じて衝突したとして漁船側にも原因があると主張し、艦長であった船渡一佐も衝突前の漁船の位置関係で争う姿勢を示した。(太字引用:北海道新聞より)

ちょっと待てよ、衝突直前の漁船の位置については様々な調査から以前より詳しい位置関係が明らかになったかもしれないが、根本の原因は不十分な見張り体制で自動航行を続けていたために漁船の発見が遅れ、回避出来なかった事が原因ではないのか?
灯火を発見したときに少しでもスピードを落としていたら衝突は無かったかもしれないのだ。
だから今回の海難審判は当時の関係者の責任追求も重要だが、なぜ30分以上前から灯火を確認していながら自動航行を続けたその判断の出どころ、CIC(戦闘情報センター)の当直者の人数が少なかった件など、当時のイージス艦の運用方法そのものにメスが入らなければいけないはずだ。

つまり海上自衛隊はイージス艦を運用するだけの能力があるのかと言う事だ。それだけの訓練を行ってきたのかどうかだ。この事を明確にしない限り今後似たような事故は起き続けるだろう。
今回の衝突事故は前回のなだしおの衝突事故の教訓が生かされていない事を明らかにした。
事故が起きた経緯を詳細に調べる事も大切だが、その背景にある根本原因を明らかにして今度こそ事故防止につながる対策を打ち出すべきだ。


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イージス情報を漏洩させた自衛官の言い分

2008年7月11日(金)
2007年1月に発覚したイージス艦の中枢情報の漏洩事件で情報を持ち出した自衛官が初公判で、資料を渡した三佐はイージスシステムを受講した教官で、秘密保護法で定める防衛秘密の漏洩には当たらないと主張しており、また情報の持ち出しは認めたが、「イージス情報を取り扱う事を業務としていない」とも言っているようだ。(引用は北海道新聞記事より)

この自衛官は自分が言っている事を理解していないのではないだろうか。
イージス情報を扱う業務をしていない者がどうしてその情報を持ち出すことができたのだ?また、すでにイージスシステムを受講した教官にどうして渡す必要があったのだ?
真実は推測するしかないが、イージスシステムを受講した教官が、資料そのものが必要となり、その資料を扱うことができる自衛官に持ち出すように頼んだのではないだろか。
弁護側の主張のように隊内のやり取りで、漏洩ではないとするなら、自衛官同士の情報の受け渡しはどうやったら漏洩ということになるのだ?全く理解に苦しむ。

関連サイト:岸田コラム

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海上自衛隊は何を教育しているのか!

2008年5月31日(土)
昨日の北海道新聞記事に漁船とイージス艦が衝突したのは二隻が交差するように直進していると、接近していながら互いに停止しているように見える「コリジョン(衝突)コース」という危険な位置関係にあったため当直者が漁船が停止していると誤認した、とあった。
まったく開いた口が塞がらないと言うのはこういう事だ。
これは両者がそのような位置関係にあったということの説明にしかならない。

コリジョンコース解説図
コリジョンコース概念図、北海道新聞記事から引用

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衝突事故の中間報告

2008年3月22日
あたごと清徳丸の衝突事故に関する艦船事故調査委員会の中間報告が発表された。
これを読むと見張りは事故の起きた前の当直の時点から、複数の漁船と思われる灯火について認識していたようであるが、清徳丸については衝突の直前100mになるまで気づいていないようである。
またレーダーを監視する船内の戦闘情報センターの当直は、事故前の当直者が規定の7名ではなく5名で行われており、2台あるレーダーのうち1台は継続的に監視をしていなかったとある。そうすると漁船を見落としていた可能性がある。

この中間報告を読む限り、レーダーの監視もきちんと行われていず、見張りもなぜか直前まで清徳丸に気づいていないようであるので、これはもう完全な「脇見運転」状態ではないだろうか。

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海上自衛隊の体質

2008年3月14日
13日放送のNHKクローズアップ現代で、珍しく国谷キャスターが大変厳しい表情で不祥事の多い海上自衛隊の体質について解説していた。
イージス艦衝突事故はもちろんだが、その前にイージスシステムの情報漏洩、護衛艦しらねの火災事故など、どう考えてもおかしな事故が多すぎる。
特にイージスシステムの情報漏洩は、どこまで漏洩した情報が拡散してしまったかなど確認不可能であり、イージスシステムの刷新を行うまではその防御能力は丸裸な状態になっているかもしれないのである。
さらに輪をかけるように2月29日には、イージスシステムの資料を私物パソコンに保管していた一等海尉が海上幕僚監部の事情聴取を受けた後、JRの乗り換え中に引率の上官から逃走してしまうという失態まで起こしている。密室で行われる軍法会議には反対であるが、きっちりと勾留するぐらいのことはできなかったのであろうか。

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引き継ぎを無視した当直士官

北海道新聞の2月25日夕刊11面によると、清徳丸と衝突した際の当直士官は、その前の当直士官からの引き継ぎで漁船団の存在を知らされていたと記事になっていた。
まったくあいた口が塞がらない、唖然とする事実が明らかになった。
あたごは衝突の12分前どころかはるか以前から漁船団の存在に気がついていたのではないか。
清徳丸の僚船が30分もまえから大きな船(この時はイージス艦とは判っていなかった)に気づいていて、あたごの側が漁船団に気づかなかったというのはどうもおかしいと思っていたらそういう事であったのだ。
いったい何のための引き継ぎであったのか!この交代した当直士官の責任は重大だ。

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なぜこんなに時間がかかるのか

2月21日のニュースでは清徳丸の僚船のGPSデータによる航跡が報道されていた。僚船は他にもいたのでそれぞれの船の航跡についてはそれらを調べれば一目瞭然ではないか。
この期に及んでいまだにあたごの航跡データが公表されていないのはどういう訳なのだ?
海上自衛隊はすでに各船の航跡データは搭載していたレーダーの情報から把握しているものと思われる。
今回の事件の責任を追及するのも大事だが、まず事の真相を発表するのが先であると思う。
その先から今回の事象が起きた時にあたごの航行に関わっていた関係者の責任の所在なり、処分を行えばよいのではないだろうか。
同じマグロ漁船同士が衝突して清徳丸が真っ二つに割れてしまったなどと考える人間はどこにもいない。おそらく事故の経緯もおおよそ判っているはずである。このまま事実関係の発表に時間が掛かるようではますます海上自衛隊の内部体質に批判が集中するであろう。

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海上自衛隊はどうなってしまったのか

この事件は2008年2月19日午前4時7分頃、2007年3月に就役した最新鋭イージス艦あたごと千葉県野島崎の南南西約40kmでマグロ漁船清徳丸と衝突し、清徳丸は半分に割れて乗っていた2名が行方不明になったというものだ。
イージス艦の性能云々はひとまず置いておく事として、この事故を知ったときいったい自衛隊はどうなっているのか?という事だ。
真っ先に思い浮かんだのが渡辺金融・行政改革担当相が言っているように「自爆テロならどうするんだ」と言う事だ。この事故は民間の船舶同士の衝突ではない。去年就役したばかりの最新鋭イージス艦が起こした事故だ。戦闘行動中ではないので周辺の漁船なのどの探知には航海用レーダーと見張りを配置していたと報道されているが、どこを見ていたのだ?

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