どうなっているの?日中の捜査協力は
今回の餃子中毒事件については、4月に胡錦濤主席が来日する際の障害にならないように早くから捜査協力の姿勢を見せていたはずである。
お互いに当局者を派遣しあったのに、なぜ今になってお互いの主張が異なるのであろうか?
| 日本 | 中国 | |
|---|---|---|
| メタミドホスの 混入場所 |
日本の可能性低い | 中国の可能性低い |
| 袋の外から浸透 する可能性 |
可能性なし | 可能性あり |
| メタミドホスの 製造場所 |
日本以外で製造 | 断定は時期尚早 |
捜査協力経緯
地元北海道新聞の記事から拾った日中当局者の捜査協力の経緯はおおむね以下の通り。
- 1月30日:中国当局(国家品質監督検査検疫総局)が調査に着手
- 1月31日:閣僚会議で再発防止、原因究明のため中国に情報提供等の協力を求める方針を確認。午後、高村外相が何亜非外務次官補と会談し原因究明を要請。国家品質監督検査検疫総局が天洋食品か冷凍餃子等を押収し調査開始。
- 2月3日:国家品質監督検査検疫総局らメンバーが来日(悪天候で1日遅れ)し協議開始。日本からも中国に調査団を派遣するする事を決定。
- 2月4日:日本側政府調査団が中国に到着。中国の河北省輸出入検査検疫局の検査ではメタミドホスは検出されず。
- 2月5日:警察庁は中国公安当局との捜査共助に向けた調整を開始。中国外務省は捜査協力に前向き姿勢を発表。政府調査団は午後、天洋食品工場を視察。中国調査団はJTを訪問。
- 2月6日:国家品質監督検査検疫総局副局長が「中日友好の発展を望まない少数の極端分子(過激派)がやったのかもしれない」と発言。過激派が日中どちら側かは言及せず。
- 2月7日:兵庫県警が10月1日製造の開封されていない状態の餃子の袋内側からメタミドホスを検出。ただし濃度は不明。中国の検疫当局の代表者と日本側関係者の協議は3回しか行われず。
- 2月12日:河北省の公安当局は職場の待遇に不満を持つ人間の犯行との見方を強め、内部犯行の線で捜査を進めている事を明らかにした。
- 2月13日:国家品質監督検査検疫総局副局長は河北省公安当局の見解を否定。
- 2月15日:警察当局は千葉と兵庫で押収した餃子に混入していたメタミドホスが日本国内で製造された物では100%ないと発表。
- 2月18日:警察庁が捜査協力のため、25日に幹部6名を中国に派遣する事を発表。
- 2月20日:中国公安当局は公安省と河北省公安庁、石家荘市公安局と合同作業チームを結成と発表。
- 2月21日:警察庁で日中の警察当局同士による初の情報交換会議が開かれた。会議は22日も行われた。21日の会議で日本側が「日本での混入は可能性が低い」と伝えた。中国側は「日本での混入の可能性が低いというのは時期尚早」と主張。夜、福田首相と唐家セン(王へんに旋)国務委員と会談し、中国側に事件解決のためいっそうの協力を要請した。
- 2月22日:警察庁はメタミドホスが袋の外側から浸透する事はあり得ず、いったん開封した袋を再密封した可能性も低いとの見解を明らかにした。
- 2月27日:警察庁次長が帰国。「日中警察当局がトップレベルで緊密に連携を撮っていく事で合意した意味は大きい」と強調。
- 2月28日:中国公安省刑事偵査局長と国家品質監督検査検疫総局副総局長がメタミドホスが中国国内で混入した可能性が否定的な見解を示す。また、「毒物を混入した疑いのある人物は見つかっていない」と述べた。さらに、袋の外側から内部に浸透する可能性を指摘した。
捜査協力の過程はこんな感じであるが、2月3日に中国側からメンバーが来日しており、かなりの時間が経過していると思う。
この間、様々な新事実が明らかになったが、特に日本側にとっては2月7日に開封されていない袋の内側からメタミドホスが検出された事と、メタミドホスその物が日本で製造された物でない事が明らかになった時点で、混入された場所は中国国内以外考えられないという結論になったのだと思う。
しかし、これだけではただの状況証拠のみでどうも説得力が無い。肝心の「誰がどこで」が明確でないからだ。だからこそ捜査協力の重要性があるのだと思うが、日本の警察当局のこの辺りの交渉能力はどれほどなのであろうか?
新聞発表によると、メタミドホスの濃度が数値として発表されているのは12月28日の千葉市稲毛区の場合のみで130ppmだけである。せめて、2月7日の開封されていない袋から検出された濃度が同程度に高濃度であればかなり説得力があると思うが、私が調べた限りではこの数値は発表されていない(もしかしたら非常に微量だったのか?)
こんな事では理論武装が全然なっていないし、中国側の意見に論理的に反論するのは難しいのではないだろうか。日本の警察当局にはもっと厳しい姿勢で対応してもらいたい。






